雪の大地にのぼる湯気

窯場からの蒸気

釜場からの蒸気

日本酒は米を蒸して麹を造り、酵母を増殖させて発酵させます。
米を洗い、蒸す仕事の担当者を酒蔵では「釜屋」と言いますが、釜屋は毎日一番早く出社して、ボイラーに火をつけて蒸気をつくります。
お酒造りは、真冬が最盛期ですので「釜屋」さんは大変です。凍てつく寒気の中を一番に蔵入りして、準備をしていきます。

2020年10月27日から始まった釜屋の仕事も、当蔵では2021年2月19日で終わります。
その最終日を「甑倒し(こしきたおし)」と言いますが、いつもなら社員全員でお祝いをするところ、今年はコロナ禍で食事会はできません。
今まで経験したことのないことですが、感染予防のためには仕方ありません。
こんなところにもコロナの影響が出ています。
早く終息して欲しいものです。

残すところわずかになりましたが、釜場から立ち上る蒸気を見ながら、すでに来年の酒造りに向けた準備が始まっています。

毎年の事ですが、雪の中から上がる蒸気は幻想的で何か心まで暖かくなるような光景です。
いよいよこの光景も明日で終わりとなり、寂しい気がしますが、最後のお酒『鍛錬』がいよいよ出来上がる日が近づいてきました。