『鍛錬』生原酒

3月もあっという間に中旬に差し掛かりました。
それでも根知谷の積雪はまだ1mもありますが、春が近づき雪解けは急速に進んでいます。

『鍛錬』道具類の片付け

後片付けが始まっています

酒造りも終盤になり、もろみはあと2本を残すのみとなりました。精米が終わり、酒母、麹、釜と順番に担当の作業を終えて、道具類の片付けが始まっています。

2021年のお米作りももうすぐ始まります。
一つの作業の終わりは、また新しい作業の始まりでもあります。綿々と長い間続けてきた酒造りです。

『鍛錬』も無事に仕上がり、現在は生原酒の状態です。
越淡麗39%精白のお酒は、非常に軽快な味わいになりました。
びん詰めまでもう少し調熟のために時間をおきます。

2020年産越淡麗は、特等米という特別なヴィンテージです。
五百万石に比べて、難易度の高い格付け獲得ですので、とても貴重なヴィンテージになります。
新酒の出来から想像すると、10年は確実に持ちますし、味わいのふくらみは、2年目以降5年目くらいまでゆっくりと増していきます。熟成に時間のかかるタイプのお酒ですから、飲み頃は2年から3年後くらいが一番いいかと思います。

お手元に届いてすぐにお飲みになりたい気持ちは分かりますが、是非冷蔵庫で3年寝かせてお飲みいただくとよろしいかと思います。お米はもちろん、造り手も飲み手も『鍛錬』という言葉が似合います。